休眠口座、放置して大丈夫?知らないと損するリスクと対策

生前整理 休眠口座

昔作ったけれど、今は使っていない銀行口座はありませんか? 

その口座、もしかしたら休眠口座になっているかもしれません。

長期間取引のない口座は、一定の条件で『休眠口座』として扱われ、預金の引き出しや利用が制限されることがあります。

本記事では、休眠口座になる仕組みやそのリスク、また放置することによるデメリットについて詳しく解説します。

さらに、口座の適切な管理方法や解約手続きについてもご紹介し、トラブルを未然に防ぐための対策をお伝えします。

目次

休眠口座とは

休眠口座とは、一定期間取引のない銀行口座を指します。

この休眠口座は、一定の期間内に入出金などの動きがなければ「休眠預金」として扱われ、特定の条件下でその預金が別途管理されることになります。

銀行によって異なりますが、多くの場合、10年以上取引がない場合に休眠口座として認定されます。

休眠口座や休眠預金の取り扱いは、口座の預金残高によって異なります。

たとえば、預金残高が1万円以上の場合、金融機関から郵便や電子メールによる通知が送付されます。

これにより、休眠口座に該当するかどうか確認する機会を得られますが、逆に預金残高が1万円未満の場合は通知が送られず、そのまま休眠預金となってしまうことがあります。

休眠口座の一般的な例

学生時代に作った銀行口座や、転職後に使わなくなった給与振込用口座など、放置されたままの古い口座は少なくありません。

特に、口座の残高が少額の場合、解約手続きが面倒に感じ、放置されることが多いです。

このような口座は、管理の手間を惜しんでしまうことで、知らないうちに休眠口座になっていることも珍しくありません。

休眠口座のリスクとは

休眠口座になったからといって、預金そのものが消えてしまうわけではありません

しかし、休眠口座をそのまま放置しておくことで、さまざまなデメリットが発生する可能性があります。例えば、以下のリスクが挙げられます。

手続きの手間が増える

休眠口座になった場合、ATMで通帳やキャッシュカードが使用できなくなることがあります。

預金を引き出すためには、金融機関の窓口で手続きを行う必要があります。

特に長期間放置していた口座は、通帳やカードの紛失、印鑑の確認、本人確認書類の準備が必要になるなど、手続きに時間と労力がかかることが多いです。

口座管理手数料が発生する場合がある

金融機関によっては、一定期間取引のない口座に対して口座管理手数料が発生することがあります。

たとえば、りそな銀行では、2年以上取引がない場合で残高が1万円以下の口座に対して、年間1,320円の手数料が発生することがあります。

口座残高が数百円しかない場合でも、手数料が残高を上回り、結果的にマイナスになることも考えられます。

    参照:りそな銀行㏋ 「未利用口座管理手数料についてのご説明」

    犯罪リスクの増加

    長期間放置された口座は、不正使用や犯罪に悪用されるリスクが高まります。

    特に、口座が第三者によって不正に利用されても、定期的に確認していないために気づかない場合があります。

    こうした犯罪に巻き込まれないためにも、口座の定期的な管理が重要です。

      ゆうちょ銀行の口座は要注意

      特に注意が必要なのは、ゆうちょ銀行の口座です。

      ゆうちょ銀行では、平成19年9月30日時点で最後の取扱日から20年2か月を経過した口座は、旧郵便貯金法に基づき、預金の権利が消滅し、払い戻しができなくなる場合があります。

      さらに、取扱日から10年以上経過すると、ATMやゆうちょダイレクトが利用できなくなることがあるため、特に注意が必要です。

      ゆうちょ銀行の口座を長期間放置している場合は、すぐに確認し、必要な対応を行うことが重要です。

      参照:ゆうちょ銀行㏋ 「長期間ご利用のない貯金のお取り扱いについて」

      口座管理の重要性

      休眠口座のリスクを回避するためには、日常的な口座管理が必要です。

      まず、自分が所有している口座のリストを作成し、定期的にそのリストを確認する習慣をつけましょう

      たとえ残高が少なくても、長期間利用していない口座は解約することを検討するべきです。

      解約することで、不要な手数料や犯罪リスクから自分を守ることができます。

      また、家族との情報共有を行い、万が一の際にもスムーズに対応できるように準備しておくことも大切です。

      口座解約に必要なもの

      休眠口座を解約する場合、解約手続きを行うために以下のものが必要です。

      • キャッシュカード
      • 通帳
      • 印鑑
      • 本人確認書類(運転免許証、健康保険証、パスポートなど)

      これらの書類が揃っていれば、比較的スムーズに解約手続きを進めることができます。

      しかし、紛失している場合は、その旨を金融機関に伝え、まずは紛失した通帳やカードの停止手続きを行うことが必要です。

      代理解約

      何らかの理由で本人が解約手続きを行えない場合、代理人による解約が必要となることがあります。

      例えば、本人が高齢で外出が難しい、または病気で入院している場合などです。

      代理解約の際には、委任状や代理人の本人確認書類などが必要となりますが、金融機関ごとに手続きが異なるため、事前に確認することが重要です。

      代理解約がスムーズに進むためには、家族との事前の情報共有が欠かせません。

      休眠口座で損をしないために

      休眠口座は、一見放置していても大きな問題がないように思われるかもしれませんが、実際にはさまざまなリスクが伴います

      特に、預金が知らないうちに休眠預金として管理されてしまうと、手続きが煩雑になり、引き出すために窓口での対応が必要になるなど、不便な点が多いです。

      また、口座が犯罪に利用されるリスクも無視できません

      そのため、不要な口座は早めに解約し、残高がある場合は定期的に口座を確認する習慣をつけることが重要です。

      また、家族との情報共有や、代理解約の準備をしておくことで、万が一の場合にもスムーズに対応できる体制を整えておきましょう。

      金融機関のルールや手続きは日々変わることがあるため、定期的に情報をチェックし、適切な対応を心がけましょう。

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      この記事を書いた人

      終活図書館編集部/思い出コンサルタント®︎
      関西を中心に生前・遺品整理事業サービスを提供する株式会社カラーリスタを中心に、終活や保険のプロがさまざまな情報を発信しています。
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