「遺品整理サービスの契約を白紙にしたい」
「遺品整理はクーリング・オフが適用されるの?」
遺品整理に関するトラブルも報告され、契約に関して不安に感じる方もいるでしょう。
この記事では、現役遺品整理士がこれから遺品整理サービスを利用される方に向けて、遺品整理サービスのクーリング・オフについてご紹介します。
消費者センターには、契約後のキャンセルで「高額なキャンセル料金を請求された」などのトラブル事例が報告されています。
だからこそ、遺品整理サービスを利用される方に向けて、クーリング・オフの方法やトラブル回避のポイントを解説します。
この記事を読めば、遺品整理のクーリング・オフの方法やトラブル回避のポイントを知った上で安心して依頼できますよ!
遺品整理はクーリング・オフできる
遺品整理サービスは、クーリング・オフの対象です。
契約から一定の期間内であれば、無条件で契約を解除できます。
契約後に契約自体を考え直したい場合は、クーリング・オフ制度が利用できます。
クーリング・オフは契約から8日以内
遺品整理サービスのクーリング・オフの期間は、契約から8日以内です。
申込書を受け取った日から起算して8日以内であれば、無条件で契約を解除できます。
ただし、条件によってはクーリング・オフできない場合もあります。
クーリング・オフは原則契約を解除するためのものであり、すでに作業を完工している場合や着手した状態では適用されません。
クーリングオフの方法
クーリング・オフの手続きの方法は、契約から8日以内にハガキなどの書面またはメールなどを利用して通知します。
クーリング・オフの通知のポイントは、「通知した事実を残すこと」です。
電話などの口頭のやりとりでは記録に残らないため、ハガキなどの書面またはメールフォームなどを利用してください。
また、メールやお問合せフォームなどのスクリーンショットを残し、保存してください。
遺品整理でよくあるトラブル
遺品整理サービスに関するトラブルは増え続け、国民生活センターに寄せられる相談数も増えています。
口約束で進める業者もおり、キャンセルポリシーが不明確なケースも少なくありません。
ここでは、国民生活センターに寄せられた主なトラブルについてご紹介します。
【トラブル①】解約を申し出たら高額のキャンセル料を請求された
契約後の解約については、クーリング・オフ制度が利用できます。
契約を交わしてから8日以内に手続きをすれば、無条件で解約が可能です。
ただし、すでに作業に着手や完工している場合は、適用されません。
トラブルを防ぐためにもキャンセル料の有無や期日については、事前に契約書や申込書に記載があるか確認しましょう。
キャンセルポリシーの記載がなく高額なキャンセル料を請求された場合は、悪質な業者の可能性があります。
【トラブル②】見積もり金額より2〜3倍の料金を請求された
作業完了後に見積もり金額よりも高い金額を請求されるケースもあります。
また、作業中に追加料金が発生し、結果的に見積もり金額より2〜3倍の料金を請求されるケースもあるようです。
見積もり時よりも荷物量や作業量が増え、追加料金が発生する場合がありますが、事前に説明をさせていただきます。
追加料金の発生の有無は見積書や契約書に記載されていますので、必ず確認しておきましょう。
また、費用については、2、3社に相見積もりを依頼すると相場が把握できます。
遺品整理の見積もりで注意するポイント
遺品整理の見積もりで注意するポイントは、次の3つです。
- 見積書や同意書のキャンセルポリシーを確認する
- 口約束だけで済ませない
- ホームページなどで業者の実態を確認する
必ず見積書や同意書を受け取り、作業内容やキャンセルポリシーの内容を確認しましょう。
口約束だけで済ませる業者もいますが、トラブルの原因になるため、見積書や契約書の発行を依頼しましょう。
また、引越し業者や不用品回収業者が遺品整理を行っている場合や実態がないケースもあります。
依頼する前にホームページやSNSなどを確認し、実態のある業者に依頼しましょう。
もし遺品整理のトラブルに巻き込まれたら?
遺品整理業者に依頼してトラブルに巻き込まれた場合は、下記の窓口に相談しましょう。
- 消費者ホットライン(局番なし 188)
- 国民生活センター(03-3446-1623)
- 各地消費者センター、消費生活相談窓口
情報元:独立行政法人 国民生活センター
また、警察や弁護士などにも相談する方法もあります。
さらに、不当な契約を結んでしまった場合や契約を解除したい場合は、期限内にクーリング・オフの手続きを行いましょう。
まとめ
今回は、遺品整理サービスを利用される方に向けて、クーリング・オフの方法やトラブル回避のポイントを解説しました。
遺品整理サービスは契約から8日以内であればクーリング・オフが可能です。
あくまで契約を解除するだけであり、着手後や完工後は適用されません。
高額なキャンセル料や作業費用の請求などのトラブルも増えているので、見積書や契約書の内容を把握し、トラブルを回避しましょう。
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