「要介護のきっかけに!?高齢者に多い大腿骨骨折とは?」

高齢者 大腿骨骨折(介護)

「大腿骨骨折」とは、股関節の下にある太ももの骨の骨折を指します。

足を支える太い骨ですが、骨粗鬆症などにより骨が脆くなり、骨折するケースも少なくありません。

特に、受傷者の中でも高齢者の割合が多く、骨折をきっかけに要介護になってしまうこともあります。

思い出コンサルタント 前谷

私の勤務する病院でも大腿骨骨折で入院される患者さんは高齢者が多かったです。

今回は、高齢者に多くみられる大腿骨骨折について原因や要介護になるきっかけを解説していきます!

目次

大腿骨骨折とは?

大腿骨は、足の付け根(股関節)から膝にかけて伸びる骨であり、体重を支えたり、歩行時に重要な役割を果たします。

特に高齢者は骨密度の低下により、小さな衝撃でも骨折しやすいです。

【大腿骨骨折の主な種類】

  • 大腿骨頸部骨折
  • 大腿骨転子部骨折

それぞれの骨折部位については次の項目で解説します。

大腿骨頸部骨折

大腿骨の頸部とは、股関節の内側にあり、骨を覆う外骨膜がありません。

そのため、血流が乏しく骨折の治りが遅く、骨がつかない「偽関節」を引き起こす可能性もあります。

また、骨折時に頚部を通る動脈が損傷を受けると股関節内の血流が止まり、骨頭と呼ばれる場所が壊死を起こす危険性もあります。

大腿骨転子部骨折

大腿骨頸部のすぐ下に「転子部」と呼ばれる部位があり、頸部と比較すると血流が豊富で比較的治りやすい特徴があります。

頸部骨折と比較すると治りやすいとはいえ、骨折の仕方によっては偽関節になる可能性もあります。

大腿骨骨折の原因

大腿骨骨折の一般的な原因は、転倒によるものです。

高齢者の場合は、骨粗しょう症による骨の脆弱化が原因となり、比較的小さな衝撃でも骨折することがあります。

思い出コンサルタント 前谷

また、おむつ交換の際に行う体の移動動作を伴う介護で骨折が発生するケースもあります。

大腿骨骨折の治療方法

大腿骨骨折の治療方法は、骨折の種類、年齢、健康状態などによって異なります。

高齢者の場合は、寝たきりによる合併症を予防するため、手術による治療が一般的です。

手術による治療は、骨折の状態や部位によって異なりますが、ボルトやプレートを入れて骨をくっつける方法や骨の一部を人工物に置き換える方法などがあります。

大腿骨骨折が要介護のきっかけになる理由

大腿骨骨折後、受傷前の生活に戻るためには長期的なリハビリが必要になります。

また、術後の痛みや筋力低下など、さまざまな要因により活動が低下し、日常生活に介助を要する状態になる場合もあるのです。

思い出コンサルタント 前谷

要介護になるきっかけは、身体的なものだけでなく、精神的・社会的な側面にも及びます。

合併症のリスク

大腿骨骨折後には、骨折による血栓症、肺炎、尿路感染症などの合併症のリスクも高まります。

また、手術後の合併症として出血、感染など、全身の状態が悪化する可能性もあるのです。

特に、糖尿病などの基礎疾患を持つ高齢者は、合併症を発症するリスクも高まり、症状を悪化させることも考えられます。

長期にわたるリハビリによる負担

手術後は受傷前の歩行状態を取り戻すため、リハビリを行います。

一般的には、手術の合併症予防のため手術後1日目から歩行訓練などを開始しますが、歩行時の痛みなども伴い、リハビリによる負担も大きいでしょう。

受傷前の状態に戻すためには、長期間にわたってリハビリが必要になるため、家族や周りのサポートも重要になります。

安静状態による筋力低下

手術後は痛みを伴うため、活動が低下し、ベッドの上で生活を送る高齢者も少なくありません。

安静状態が続くことで筋力が低下し、日常生活動作にも影響を及ぼします

思い出コンサルタント 前谷

特に、立ち上がりや歩行、階段の昇降などの基本動作が難しくなり、介助が必要になるケースもあります。

精神的なストレス

受傷後、手術後は痛みや活動制限などにより、思うように活動できず、大きなストレスになることがあります。

また、歩行や日常生活動作に介助が必要になるなど自立性の喪失は自尊心の低下を招き、孤独感や無気力な状態に陥ることもあります。

自尊心が低下し、活動量が減り、寝たきりの状態になることも珍しくありません

高齢者の大腿骨骨折を予防するために

高齢者の大腿骨骨折は、自宅での転倒で発生するケースも少なくありません。

大腿骨骨折を予防するためには、自宅の安全対策を行いましょう。

自宅でできる安全対策

自宅の中で転倒を予防できる環境を整えることが大切です。

  • 手すりの設置
  • 滑りにくい床材を使用する
  • 床のものを片付ける
  • 照明を設置する

階段や廊下、バスルームなど、転びやすい場所に手すりを設置するとリスクを軽減できます。

また、電気コードや絨毯の端なども引っかかりやすいため、配置に注意が必要です。

思い出コンサルタント 前谷

トイレなどで移動する経路にはセンサー付きの電気などを設置すると、夜間の転倒を防止できます。

転倒のリスクを減らす対策

高齢者は加齢による筋力低下や骨密度の低下などを引き起こすため、適度な運動や食生活にも注意が必要です。

また、滑りにくく足にフィットする靴を選び、滑り止めがついたスリッパなどを選びましょう。

骨粗鬆症などのリスクを早期発見するためにも定期的な健康診断なども重要です。

高齢者の健康を維持するために

今回は、高齢者に多くみられる大腿骨骨折について原因や要介護になるきっかけを解説しました。

大腿骨骨折は転倒が原因で起こる怪我です。

特に高齢者は自宅での転倒も多くみられ、骨折をきっかけに要介護になるケースも少なくありません

思い出コンサルタント 前谷

高齢者が安心して過ごすためにも、自宅の環境を整えることが大切です。

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この記事を書いた人

終活図書館編集部/思い出コンサルタント®︎
関西を中心に生前・遺品整理事業サービスを提供する株式会社カラーリスタを中心に、終活や保険のプロがさまざまな情報を発信しています。
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