「遺品整理の費用がよく分からない」
「業者によって価格に違いがあるけど、なぜ?」
遺品整理のご依頼をいただくお客様の中には、このようなお声をいただくこともあります。
費用の相場が分かりづらい上に業者によって価格差もあり、「業者選びが難しい」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
今回は、現役遺品整理士である鈴木の目線で「遺品整理にかかる費用の内訳」について解説します。
これから遺品整理に取り組む方や業者選びの参考になれば幸いです。
遺品整理にかかる5つの費用
遺品整理にかかる費用は大きく分けて5つに分けられます。
①人件費
遺品整理における人件費とは、荷物の仕分け作業にかかる費用のこと。
必要なものと不要なものを分ける「仕分け作業」などが人件費として含まれることが多いです。
例えば、作業日数が増えれば、その分の人件費がかかるため、費用も高くなるケースも考えられます。
②廃棄物の処分費用
不要品などの廃棄物の処分にかかる費用です。
廃棄物には主に下記の種類があります。
- 一般廃棄物:一般の家庭から出た不要品
- 家電リサイクル法の対象品目:エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫洗濯機・衣類乾燥機
- 産業廃棄物:ブロック類、灯油など
一般廃棄物の処理にかかる費用は市町村によって異なります。
また、家電リサイクル法の対象品目は、一般廃棄物として処分ができないため、別途費用が必要です。
灯油などの産業廃棄物に該当する不要品も専門処理場に持ち込みが必要になるため、別途費用がかかります。
③リユース品の有無
ご不要品の中に含まれる価値があるものは、買取ができる可能性があります。
買取ができることで、廃棄物の処分にかかる費用から差し引きができ、費用を安く抑えられるかもしれません。
また、買取対象にはならずとも、リユースできるものが多ければ、処分費用を抑えられます。
遺品整理業者に見積もり依頼をされる際に、買取ができるものがないかを確認してもらうと良いでしょう。
④供養
お仏壇の撤去の御霊抜きなどの供養が該当します。
一般的な費用相場は5万円前後と言われていますが、宗派などによっても異なります。
また、お写真や人形、思い出の品などの供養を行う場合も追加費用がかかるでしょう。
ご遺品の供養を希望される場合は、遺品整理業者に供養に対応してもらえるかを確認すると安心です。
⑤危険物作業や特殊清掃の有無
危険作業の有無よっても費用が変わります。
遺品整理のご依頼で多い例としては、一軒家の屋根の上にある室外機の取り外し作業です。
簡単には取り外しができず、危険を伴う高所作業の場合は、別途作業費用が発生することが多いでしょう。
また、お家の中で孤独死されたケースなどは、特殊清掃が必要な場合もあります。
特殊清掃については、業者によって対応が変わってくるため、事前に確認されることをお勧めします。
遺品整理の費用を抑えるには?
遺品整理にかかる費用を抑えるためには、仕分け作業を行うなどの方法があります。
仕分け作業を自分で行う
必要なものと不要なものの仕分け作業をご自身で行い、不要品の回収を業者に依頼しましょう。
不要品の回収のみを業者に依頼すれば、仕分け作業の人件費が抑えられます。
荷物の量が多い場合など体力的にキツイ場合は、無理せず業者に依頼してくださいね!
市町村のごみ収集を利用する
不要なものは市町村のごみ収集を利用すれば、処理にかかる費用が抑えられます。
ごみの分別方法などは市町村によってルールが異なりますので、事前に調べておきましょう。
クリーンセンターに持ち込む
粗大ゴミや大型家具など、市町村のごみ収集で対応できないものはクリーンセンターに持ち込む方法もあります。
クリーンセンターへの持ち込みには、事前予約や時間指定などが必要な場合もあるので、事前に確認しましょう。
リサイクル家電4品目や産業廃棄物に該当するものは、引き取りができません。
失敗しない業者選びのコツ
遺品整理にかかる費用の内訳をお伝えしましたが、業者によって価格差があるのは事実です。
ここでは、失敗しない遺品整理業者選びのコツをご紹介します。
①相見積もりを取る
1社だけの見積もりで決めるのではなく、2、3社に相見積もりを依頼しましょう。
複数の業者から相見積もりを取ることで、費用の相場感が分かります。
②安すぎる業者には要注意
見積もり金額が相場よりも明らかに安すぎる業者は注意が必要です。
また、見積もり金額は安く提示し、作業後に追加請求されるケースもあるようです。
さらに、回収した不要品を適切な方法で処分せず、不法投棄されるトラブルも。
安さだけで選ぶとトラブルに巻き込まれる可能性もあるため注意しましょう。
③契約書や同意書があるかを確認する
遺品整理のトラブルを避けるためにも契約書や同意書があるかを確認しましょう。
作業完了後に追加料金を請求され、見積もり時よりも費用が高くなるトラブルも報告されています。
口約束ではトラブルになる可能性も高いため、見積もり時に契約書や同意書をもらえるか確認しましょう。
④追加費用がかかる場合を確認しておく
キャンセル料の有無やオプションなど、追加料金がかかる場合を確認しておくと安心です。
エアコンの取り外しや特殊清掃、搬出までの導線によっては、追加費用がかかる場合があります。
遺品整理の費用を理解して業者選びをしよう
今回は、現役遺品整理士である鈴木の目線で「遺品整理にかかる費用の内訳」について解説しました。
ご自身で仕分け作業や不要品の処分を行うことで、業者に依頼する費用を抑えることができます。
ただし、業者に依頼する際は相見積もりを取り、費用相場を把握した上で総合的に判断されることをおすすめします。
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